『郷土料理』とは


食べ物は、その産地で食べるのが一番うまいことは言うまでもない。
しかし交通機関の発達は百里を一里に縮めてしまったし人間の生活はあらゆる面に複雑になった。
食べ物も、その土地の材料とその土地の料理法だけでは満足できなくなった。

それで郷土料理でも材料が普遍的で味が万人向きのものは、どしどし他国へ広がってゆく。

こうして、いながらにして日本中の域は世界中の優れた郷土料理を味わい得る事は文明開発の余沢と言えよう。

しかし万人向きにアク抜きされた地方民謡のように郷土料理でも都会風に悪洗練されたものが本場へ逆流して郷土の香りの強烈さが失われるのではないか?と心配する向きもある。

せめて、本場には他国人にとってはちょっと強すぎる程であっても、郷土料理の伝統と個性を残して置きたい。 でなくてはツーリストの楽しみの半分は失われてしまう。

「薩摩豚骨料理」「薩摩汁」「薩摩酒ずし」にしても今後長く残して行きたいものです。

「味のみち」 新村勝納著(昭和47年発行)

薩摩料理

とんこつ

鹿児島県産黒豚の骨つきバラ肉を焼酎炊いて臭みを取り味噌で煮込んだ一品。要は、身は柔らかく仕上げながらも、 骨と身が離れないように炊き上げること。島津家、西郷家に伝わる本格郷土料理は山映のお家自慢の一品です。

きびなご

朝揚がったきびなごを丁寧に手開きし、丁寧に管理する。だからこそ味わえる味わい深さとふっくらとした身。きびなご本来の本来の美味しさを特製のゆず味噌だれでご堪能ください。

さつま揚げ

当店のさつま揚げは豆腐を練り込み、軽い食感に仕立ててあります。コースの中の一品ですので、他の料理との調和を考え、優しい味わいにしております。揚げたてを是非お召し上がりください。

酒寿し

地酒で作る伝統的な「さつま酒寿し」。桶で蓋押しして作られるものですが、なかなか食す風習がなくなってきているのが現状です。当店では、酒寿しの本質はしっかりと守りつつ、今食べても美味しいと感じる工夫を施しご提供しております。伝統の味をやはり味わっていただきたいと思います。